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国際離婚ケース1 日本にいる日本人女性がアメリカ男性と離婚したいケース

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事案の概要

日本人のAさんは5年前にアメリカ人男性と結婚。日本の区役所に婚姻届を提出した。その後、夫との関係が悪化し、離婚を望んでいる。

夫との話し合いがつかないため、Aさんは離婚調停を起こそうとしたが、夫は「協議離婚で解決したい」と主張。どうやら、「アメリカでは結婚したことになっていないの
で、協議離婚にしたい」という主旨であると思われた。

Aさんの相談は、実際上、「アメリカでは結婚してい
ない」という扱いになるのか、また、どのように離婚手続を進めるべきか、という点であった。

 

回答

Aさんのご心配のとおり、日本で婚姻届を出したとしても、実際それが夫が元いたアメリカのある州で、その州の婚姻として認められるとは限りません。早い段階でこの点に気がつかれて良かったと思います。アメリカはこの点、州によって法律が異なりますので、その州の法律を確認する必要があります。
 
また、アメリカでは、協議離婚が認められておりませんので、日本で協議離婚が成立したとしても、アメリカでは、日本での協議離婚の効力がアメリカで認められないところから、日本で調停離婚や審判離婚などの裁判所が関与する形での離婚を成立させて、それをもってアメリカでも離婚を成立させるということがあります。夫が、「協議離婚で解決したい」と主張しているということですが、これは、アメリカでは、婚姻が成立していないので、調停離婚にするまでもなく、協議離婚で離婚すれば足りるのではないかという趣旨だと思います。
 
もともと、Aさんは、夫との離婚の話し合いがつかなかったところから、離婚調停を起こそうと考えていたとのことですが、夫の気が変わって、離婚自体には同意しているのであれば、協議離婚で離婚すればよいと考えられます。ただし、離婚に際して夫との間で養育費、財産分与、慰謝料等の合意をする場合に、夫が離婚後も日本にいるのであれば、協議離婚に際して合意した養育費等に関して公正証書で合意しておけば、いざ夫が支払を怠った場合にも強制執行ができますが、離婚後に夫がアメリカに帰ってしまうような場合には、調停離婚や審判離婚の方法を選択し、離婚の際に養育費や財産分与の合意を調停調書等の中で規定しておくべきだと考えられます。ただし、実際にアメリカで調停調書等に基づいて強制執行ができるかという点については、夫が帰ることになる州や夫の財産のある州の法律が適用されることになります。

このケースでは、当事務所では、該当する州の法律及び手続を調査した上で、調停調書等に基づいて強制執行ができることを確認した上で、調停による離婚を進めます。
そして、その後、支払が滞った場合には、該当するアメリカの州の弁護士と協力して、強制執行を行います。


 

国際離婚についての目次

■国際離婚について   近年国際離婚はますます増加傾向にあります。
日本での離婚手続きについて まずは日本での離婚手続きについて押えてください。
離婚とお金の問題 離婚時にはお金の問題が大きくクローズアップされます。
日本で離婚すれば十分か? 日本で協議離婚をしても相手方国では認められない場合があります。
離婚協議がまとまらない時 裁判所での調停・裁判の手続きが必要になります。
日本の裁判所で取り扱えるか? 国際裁判管轄が問題になります。
準拠法について 日本の裁判所で取り扱える場合でも、日本法が適用されるとは限りません。
外国判決の承認について 外国の裁判所から通知や判決が届いた方はこちらをご覧ください。
子供の問題とハーグ条約 海外に子供を連れ出された場合、複雑な問題があります。

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■在日韓国人の離婚のケース

国内離婚ケーススタディ

■相手方に対する愛情が冷めてしまったケース 
■有責配偶者からの離婚請求のケース

中国の婚姻手続きについて

■中国の婚姻手続き
■日本にいる日本人と日本にいる中国人が日本で婚姻する場合
■日本にいる日本人と中国にいる中国人が日本で婚姻する場合
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